繁忙期のこの時期にピーチの欠航便が計2082便の理由
2022年07月5日
格安の交通手段と言えば、夜行バスやフェリーなどが真っ先にイメージされるでしょう。
しかし、これらの移動手段は運賃が安い代わりに、移動時間がとても長くなってしまいます。
時間がいくらでもあるのならゆっくりと移動するのも旅の楽しみの一つ、と言えないことはないでしょう。
しかし、少ない休みを利用しての旅行や仕事での出張といった場合においてはそんな悠長なことは言ってられません。
そこで、格安で飛行機を利用することのできるLCCが高い人気を集めています。
路線によっては夜行バス、フェリーなどよりも安い運賃で利用ができますが、問題はないのでしょうか?
250円で関西~福岡!しかし、トラブルが
関西空港を拠点とするLCCであるピーチが2012年の就航当時、限定で驚異的な格安航空券を発売しました。
その価格はなんと関西空港から福岡空港までが250円。
キャンペーンのための価格とは言え、利用者にはもちろんのこと、ライバルとなる航空会社に大きな衝撃を与えました。
こうしてピーチは一気にその知名度を高めることに成功しましたが、同時に「トラブルの多いLCC」というイメージを植え付けられてしまうことになりました。
その理由は予約段階のトラブルです。
席数が限定されており、予約可能な時間も制限されていましたので、同時にネット、電話での予約が殺到した結果、システムがエラーを起こしてしまったのです。
予約の確定通知が来たのに実際は予約されていなかった、予約手続きに入って4時間以上も待たされた挙句、結局予約完了できなかった、という実例はマスコミでも大きく報道されました。
繁忙期であるにもかかわらず2082便が欠航?
2014年には5月から10月に、なんと2082便が欠航することが発表されました。
夏休みを利用しての旅行やお盆の帰省など、航空会社にとって繁忙期にあたるこの時期にどうしてこれほどまでに多くの欠航便が出てしまうのでしょう?
その理由は運行要員の不足です。
LCCではムダを徹底的に省くために、通常の航空会社と比較すると、運航に必要なスタッフの人数もギリギリで運営されています。
そのため、同時に数人のスタッフが何らかの理由で搭乗することができなくなると、予備人員も足りず、運航することができなくなってしまうのです。
ピーチの予約トラブルや大量欠航は、同社だけでなくLCC全体のイメージ悪化を招いてしまうことになるかもしれません。
利用者視点からみれば格安で利用することのできるLCCはとても魅力的なものですが、その内情はとても厳しいものであるようです。