【ソラシドエア】の安全性について
2022年07月5日
2011年にスカイネットアジア航空からブランド名を変更し、現在は九州を中心に就航しているソラシドエア。
2011年にボーイング737-800を新たに導入し、2014年には全ての使用機体を737-800に統一しました。
ソラシドエアといえば大手よりも運賃が安いのでLCCと同等に扱われがちですが、実際のところは違います。
LCCほどの格安運賃ではないものの、機内サービスや手荷物の持ち込みを無料化し、シートピッチも余裕をもたせるなどLCCとは一線を画す、充実したサービスの提供を売りとしています。
ですが、運賃が格安となると心配になるのが安全性です。
過密なフライトスケジュールやコストカットのための人員不足で整備不良などが常に取りざたされているLCCと比べ、ソラシドエアは安全と言えるのでしょうか。
ソラシドエアで使用されている機体の安全性は?
現在ソラシドエアが使用しているボーイング737-800とは、第三世代の飛行機と呼ばれる、ボーイング社のハイテクがつめこまれた機体です。
第二世代の737-400と比べると主翼や尾翼が大きく改良されているため燃費が飛躍的に上昇し、地球環境にも配慮した設計となっています。
一時期、737-800の墜落事故が相次ぎ、欠陥品なのではないかと疑問視する声があがったことがありましたが実際のところはパイロットの経験不足や整備不良が原因だったため、機体自体の安全性は確かなものだったと結論付けられました。
ですが、相次ぐ事故を受けてフライト数に応じて定期的な検査を行うことが義務付けられ、安心して利用できるような体制が整えられています。
もちろん数多くフライトする中にはトラブルがないわけではありませんが、他社が製造している機体と比べると圧倒的に確率は低いものとなっています。
ソラシドエアの安全管理は十分なのか?
機体の安全性は確かなものですが、航空機事故の多くが航空会社の整備不良によるものです。
ソラシドエアではどのような安全管理を行っているのでしょうか。
同社では「社長宣言」を掲げ、安全への取り組みを安全報告書で公開しています。
まずは、人員不足による整備不良や機内点検に不備がないよう十分な人員を確保し、有資格者を半数以上配置することでチェック不足やケアレスミスの防止を徹底しています。
更にパイロットの経験不足による事故を防ぐため、フライトシュミレーターでの技能審査を年2回、路上での審査を年1回行うなど万が一の際の判断力向上にも努めています。
客室乗務員や地上業務従事者にも年数回の技能審査や救命訓練などの実施を義務化し、常に安全への意識を高く持つよう指導も行っているようです。
また、最も事故と結びつきやすい整備士には資格の取得を呼びかけるとともに有資格者には定期的な訓練を行い、日々進化する機体にも十分対応できるよう厳しい基準を設けています。
このように、機体の安全性だけではなくソラシドエア独自の安全に対する意識の高さや努力は間違いなく一流と言えるでしょう。
同社では各人員の技術向上だけでなく、部署ごとの情報共有にも力を入れており、フライト前には必ずそれぞれの情報が共有されるよう指導も行っています。
ここまで徹底して安全管理を行えるのは、安全に対して意識の高い日本の航空会社ならではと言えますね。
格安な運賃と高い安全性が両立されれば、そのブランド力は確かなものになっていくのではないでしょうか。